News新着情報

“セルフネグレクト”を未然に防ぐために

マンスリーコラム「経営に一言」2017.12.01

 大雪の候、皆様におかれましては、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
 今年も早いもので残りひと月を残すばかりとなりました。何となく気忙しくなるこの時期、残された日数を見て、やり残したことはないかソワソワするのは私だけではないはずです。皆様におかれましては、来年度に行われるダブル改定に関する情報収集に追われていることと存じます。
 さて、皆様は“セルフネグレクト”というワードをご存知でしょうか。近年、高齢者の孤独死が増加傾向にあります。これは高齢化社会から高齢社会→超高齢社会へと変わり、多死社会と言われるようになったことが背景として浮かんできます。その中の一つとして、最近問題視されているのがセルフネグレクトです。
 セルフネグレクトとは、自身放棄。つまり自分自身の世話を放棄し、身の回りの整理整頓などができなくなることを意味します。ひどい状態の場合、ゴミ屋敷となる原因にもつながります。他には、生活環境や栄養状態が悪化しているのに、助けを求めない状態を指します。一人暮らしの高齢者はセルフネグレクトとともにうつ病やひきこもりを併発し、誰にも気づかれないまま衰弱し死亡に至る傾向が高いようです。普段から周囲との関わりがあれば、孤独死に至る可能性も免れると思いますが、ひきこもりとなった場合、症状の変化に気付くこともできま せん。
 セルフネグレクトに陥るきっかけとしては、主に身近な人の死や自身の体調不良などが原因と言われており、年齢関係なく誰でもセルフネグレクトとなる可能性があります。以前セルフネグレクトについて、内閣府が全国の市町村に調査した結果、約11,000人が該当と推計されていましたが、未回答の市町村が約4割だったことから、実際はさらに多くのセルフネグレクトが潜在している可能性が高いと言えます。セルフネグレクトを防止するために、ある地域では、市の呼びかけにより、新聞配達などの複数の業種で住民の見守りを行なっています。新聞配達を契約している家では、郵便ポストに新聞が溜まっており、数日部屋の灯りも消えていれば、様子がおかしいなどの変化にも気付くことができます。そこで市に調査を依頼し、セルフネグレクトへの防止に取り組んでいます。
 今後は、超高齢化時代も重なり、ひきこもりを含めた通院困難者が増加すると言われている中、ますます在宅医療のニーズは高くなることが推察できます。外来通院患者減少分の補填策として、訪問診療に注力することを検討してみてはいかがでしょうか。
 最後に、本年も皆様のご愛顧に心より感謝申し上げます。ご多忙の折ではございますが、お身体にお気を付けて良き新年をお迎えください。来年もご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。